1. HOME
  2. 実績紹介
  3. プロジェクトストーリー
  4. 消防庁舎等複合施設の設備設計

PROJECT STORY

消防庁舎等複合施設の設備設計

ー桑名市消防庁舎・地域コミュニティ施設 「クワナビスタ」ー

PROJECT STORY No.16

事務所・庁舎

  • ZEB
  • 安心・安全・BCP
  • 未利用エネルギー/再生可能エネルギー

Data物件データ

建物名称桑名市消防庁舎等複合施設

所在地三重県桑名市大山田

主要用途消防本部、消防署、地区市民センター、まちづくり拠点施設、郵便局

延床面積4,667㎡

規模地下1階、地上2階

構造鉄筋コンクリート造(車庫棟)、鉄骨造(消防棟・地コミ棟・消防団詰所)

工期2023年9月~2025年3月

建築主桑名市

建築設計(株)徳岡設計

設備設計(株)総合設備コンサルタント

建築施工大和リース・宮崎工務店特定建設工事共同企業体

機械設備施工(株)カキトー

電気設備施工(株)トーエネック

 新庁舎は、地区市民センター、まちづくり拠点施設、郵便局などと併設された複合施設として計画され、災害対策本部機能も維持できる施設と位置づけられている。
 日本では、2050年カーボンニュートラル実現に向けてZEBの普及が不可欠とされている。本施設における『ZEB』認証取得に向けた省エネへの対応および災害時における事業継続、避難所機能確保の対応について紹介する。

『ZEB』認証取得に向けた取り組み 

 照明設備では、すべての器具にLEDを採用し、昼光利用、明るさセンサによる調光制御、初期照度補正対応、人感センサによる消し忘れ防止を可能な限り取り入れた。
 桑名市の「公共施設等への再生可能エネルギー設備等導入方針」に基づき、243.1kWの太陽光発電設備を設置し、『ZEB』(BEI=▲0.07)を実現した。
 空調設備では、BEI/ACを下げるための建築上の工夫として、外皮性能の向上により、空調負荷を削減した。空調機は高COPの機種を採用し、かつ各居室の運転時間の違いを考慮し、室外機の接続比能力を130%として機種を選定した。また室外機設置場所を室内機の近傍とすることで冷媒配管長をできるだけ最短で接続できるように計画した。執務室の換気は全熱交換器を採用することで省エネに配慮した。

屋上太陽光パネル配置状況

 

環境負荷低減に配慮した設備計画

 照明計画では、事務室や貸室などの照明や外灯にはLED照明を採用し、廊下やトイレには人感センサによる自動点滅機器を導入して省エネに配慮した。 Feu(空間の明るさ感)の評価指標を活用した照明計画により、過剰な明るさを無くし、空間を適切な明るさとすることにより、省エネルギーを図った。
 空調・換気計画では、電気式空冷ヒートポンプパッケージ及びマルチ方式による個別空調方式とし、集中リモコンにより部屋ごとの温度やスケジュールの設定、消し忘れ防止などを行える方式とした。
 また、災害時に避難者等を受け入れるスペースには発電機により空調・換気設備が運転できるようにした。執務空間には全熱交換器を設置しCO2センサによる外気量導入制御を採用し、外気負荷の軽減と送風機の省エネ化を図った。
 衛生器具については、節水型の便器・水栓を採用した。トイレは擬音装置付き温水シャワー便座の節水型便器とした。節水型自動水栓の手洗い器の採用により、快適性に加え節水を図った。

多目的トイレ

マンホールトイレ

災害に強い拠点施設計画

 災害時、消防本部には警防本部が設置され、消防活動の拠点施設にもなる。事業継続のための非常用発電機の燃料タンクはインフラ復旧の目安となる3日(72時間)以上もつ十分な容量を確保し、災害活動の中枢として機能する施設となっている。
 雑用水系統は、コンクリート水槽+加圧給水方式とし、災害時の必要水量を確保している。
 飲用受水槽には地震時緊急遮断弁を設置し、飲用水の流出防止を行うことにより、断水時にも一定の非常用水を確保している。災害応急活動に備えて必要水量として飲料水用(1.3㎥)と雑用水用(11.1㎥)を確保している。
 排水経路の建物ピット内に3日間貯留可能な災害時用汚水槽を設置し、地震等で下水本管が破断した場合に、汚水雑排水をつなげられるように計画した。
 施設全体を大規模災害時の消防部隊の活動拠点や情報収集拠点として活用できるよう整備している。市民ラウンジやエントランスホールを休憩所として開放し、防災広場に防災倉庫を整備し、避難時に使用できるかまどベンチや、マンホールトイレを設置している。

警防本部室

かまどベンチ

エントランスホール

市民ラウンジ

Designer設計者

械設備設計

大阪事務所 第2設計・監理グループ

金永 敏明Toshiaki Kanenaga

 本施設の設備設計においては、最適な省エネルギー方式の選定、竣工後の維持管理運用への配慮等を心掛けました。
 外皮断熱性能向上と、空調機の省エネ性能のベストなコストバランスを追求しました。

電気設備設計

大阪事務所 第1設計・監理グループ

仲村 憲一Kenichi Nakamura

 災害時の拠点となる施設のため、非常電源だけでなく防災無線設備等の運用にも配慮した設計を行いました。
 照明設備の省エネに関しては、効率の良い器具配置だけでなく、照明制御を可能な限り取り入れることでエネルギー削減に寄与できました。
 本事業全体に尽力頂いた方々のおかげで、複合施設で『ZEB』を達成することができました。

プロジェクトストーリー 一覧